山のシューレ

2016年 6月3日(金)

オープニング・シンポジウム <資本主義の終焉と生命資本>

20世紀の経済活動は貨幣へ交換可能なものの動きにより進行してきました。この交換価値の蓄積は資本と呼ばれ、資本は流通することでその状態を保持してきました。しかし時代は物から情報へ大きくシフトし、商品価値のあり方や価値保存の方法、さらには資本自体の考え方も変わってきています。グローバリズムの浸透する21世紀に私たちが直面する多くの問題は、貨幣価値や効率公正といった基準を与えてきた経済と環境資源という二分法がもはや成り立たなくなっていることを示しています。同時に生産や消費から切り離されたかのような〈遊び〉が社会全体の動機づけになっていることを見逃してはなりません。利害を離れ、日常から遊離し、欲望を停止させる聖域としての〈遊び〉こそ実は高度な文化活動や知の進展に欠かせない原動力だったのです。すべての社会や文化の現象に付添い、それらを生命化させている〈遊び〉の精神は、生命が生命であるための根本的な要求でした。資本-貨幣の身体を超えでてゆく規範がそこには秘められています。政治学や地理学が境界線を次々に引き、軍事力や経済力が人間を支配する世界は終わりました。代わって生命の倫理を核とした新しい資本が増殖し始めています。山のシューレ2016 は、こうした生命資本とでも言うべき未来の種の行方を様々な領域から探ってゆきます。

伊藤俊治(美術史 東京藝術大学美術学部教授)

16:30 ~ 17:30
基調講演 「資本主義の終焉と生命資本」
水野和夫(エコノミスト)

18:00 ~ 20:00
鼎談
水野和夫(エコノミスト)× 高橋睦郎(詩人)× 原研哉(デザイン)

20:30 ~ 22:00
交流会

時間|16時30分 ~ 22時00分
会場|観季館 大ホール(※交流会は観季館)
受付|観季館総合受付
料金|¥8,000 (税込)(基調講演+鼎談)
  |¥13,000 (税込)(基調講演+鼎談+交流会)

2016年 6月4日(土)

庭プロジェクトⅡ関連企画 農・シェアファーム

対談&ビオ・ランチ「Seeds to Table 種の循環から食卓へ」

12:00 ~ 12:45
対談
田村和大(種採り百姓) × 岡本よりたか(環境活動家・自然栽培農家)

「山のシューレ2014」からスタートした、「種」を巡るトークと自然栽培の野菜を用いたランチを楽しむファームイベント。小さな種を取り巻く現実からは、遺伝子組み換え作物の問題など、現代の農業に関する様々な問題が見えてきます。講師は、固定種野菜を無農薬、無肥料、無除草剤、自家採種による自然栽培で育てる種採り百姓の田村和大さんと、自然栽培農家であり、積極的に自然栽培のセミナー、種採りワークショップなどを開催されている環境活動家の岡本よりたかさん。種と環境、食の安全について学んだ後は、自然栽培で育てられた野菜の持つ深い味わいを、二期倶楽部ガーデンレストランシェフである浅川光晴のトークと共に、講師を囲みながらお楽しみいただきます。

13:00 ~ 14:30
ガーデンレストラン ビオ・ランチ
浅川光晴(二期倶楽部ガーデンレストラン シェフ)
モデレータ:松浦まみ(写真家・自然食研究家)

時間|12時00分 ~ 14時30分
会場|ガーデンレストラン
受付|ガーデンレストラン
料金|¥8,000(税込)(対談+ビオ・ランチ)
※満席となりました。
※「Seeds to Table 種の循環から食卓へ」の受付及び対談会場はNIKI CLUB&SPA内ガーデンレストランに変更となりました。

シンポジウム「近代医学の源流から統合的生命学へ」

15:00 ~ 16:00
基調講演
能勢伊勢雄(展覧会・企画)

これまでの「山のシューレ」ではゲーテの色彩論、形態学をテーマに座学をさせていただきました。そして古神道を新概念「神道形態学」としてお話した経緯があります。振り返ってみると、ゲーテも”ゲーテ自然学”と呼ばれ、これら総ては近代科学の源流を形成した”自然学”の流れであったわけです。そこには宇宙と感応した世界観に基づく視点があり、医療の分野でも民間医療をはじめとした、近代医学が排除しきれないオルタナティブな医療を形成しています。これらの代替医療の背景には、必ず洋の東西を問わず「天の創造するものと地の受け入れるものによって万象が生じ、現象する時は命と密接に結合して現れる。」という霊学的な認識と深く関係しています。その世界観=自然学とは何かを通して、自然学医療の背景をお話できればと思っています。

16:30 ~ 18:00
鼎談
能勢伊勢雄(展覧会・企画)× 中山孔壹(医学)× 安田登(能楽師)

時間|15時00分 ~ 18時00分
会場|観季館 小ホール
受付|観季館総合受付
料金|¥6,000(税込)

2016年 6月5日(日)

シンポジウム「自給自足エネルギーから21世紀の経済を考える」

11:30 ~ 12:30
基調講演
飯田哲也(エネルギー学)× 藻谷浩介(地域エコノミスト)× 星野恵美子(エネルギー)

今、エネルギーのあり方が世界史的かつグローバルな変化を起こしています。加速度的に拡大する風力発電や太陽光発電を筆頭に自然エネルギーが急成長を遂げつつあり、「人類史第四の革命」と呼ばれるほどのエネルギー革命が起きつつあります。同時にこの変化は、エネルギー源の転換だけでなく、大規模・中央集中・独占型から、小規模・地域分散・地域共有型へのレジーム(エネルギー供給体制)の転換を伴う「2軸のエネルギーシフト」と呼ばれる変革です。そうした中で、今日改めて地域自立エネルギー・自給自足エネルギーがこれからの新しい経済を切り拓くカギとして注目を集めています。このシンポジウムでは、自然エネルギーの第一人者かつビジョナリーとして国内外で提言と実践を重ねてきた飯田哲也氏、「里山資本主義」という新しい経済のあり方を提言しておられる地域エコノミストの藻谷浩介氏、ここ那須野が原でエネルギー実践家としてパイオニア的な活動を重ねてこられた星野恵美子氏の3氏による鼎談を通して、自給自足エネルギーを通して見えてくる、21 世紀の経済の姿を考えてみます。

12:45 ~ 14:15
鼎談
飯田哲也(エネルギー学) × 藻谷浩介(地域エコノミスト)× 星野恵美子(エネルギー)

時間|11時30分 ~ 14時15分
会場|観季館 大ホール
受付|観季館総合受付
料金|¥6,000(税込)

レクチャー「遊びの未来」

高橋睦郎(詩人)

二期倶楽部滞在中に編まれた俳句を沢渡朔さんの写真と共に収録した『那須いつも』や、可憐な野の花のスケッチで二期倶楽部とも馴染みの深い詩人・高橋睦郎さん。かつて、日本人が神々との関係のなかで生みだし、連綿と続けてきた生命力に満ちた「遊び」は、明治維新以後断絶してしまいました。今回の山のシューレでは、その歴史と未来について、日本の歴史を辿りながらお話いただきます。

時間|15時30分 ~ 17時30分
会場|観季館 小ホール
受付|観季館総合受付
料金|¥5,000(税込)

結び舞台「海神別荘」

泉鏡花の最高傑作といわれながら、生前には一度も上演されなかった幻の名作『海神別荘』を能・狂言を軸に上演します。舞台は、海底の宮殿。ここを治めるのは、麗しき公子です。彼の見初めた一人の美女が、人柱として海に沈められ、海底の宮殿に輿入れしてくることとなりました。宮殿の豪華さに美女は驚き、自分がそこで生きていることを故郷の人々に見せたいと思い、公子の制止を振り切り人間界へと戻ります。しかし陸に現れた彼女の姿は人間の目には大蛇と映り、親にすら弓持て追われ、泣きながら海底へ帰るのです。悲しみ嘆く美女に対し公子は、ここには悲哀はあるべきではないと怒り、殺そうとする。しかし、美女はそんな公子の姿に魅入られ、公子は殺すことをやめ、二人は終生を誓い合います。本作品は、今年3月に東京で上演しましたが、今回はそれをパロディ化し、お笑いの要素を中心とした狂言バージョンで上演します。

公子:安田登(能楽師 下掛宝生流ワキ方)
美女:奥津健太郎(能楽師 和泉流狂言方)
女房:奥津健一郎(能楽師 和泉流狂言方)
沖の僧都:笹目美煕(子方)
侍女(メイド):Junko☆
バトラー:蛇澤多計彦
フットマン:城ノ脇隆太
フットマン:我妻良樹
美女・侍女の声:玉川奈々福(浪曲師)
泉鏡花・僧都の声:東雅夫(アンソロジスト、文芸評論家)
黒潮騎士:秋浜立、伊藤順子、大島淑夫、中川善史、山下耕、眞貝峰子
能管:槻宅聡(能楽師 森田流笛方)
音楽:ヲノサトル

時間|18時00分 ~ 20時00分
会場|観季館 大ホール
受付|観季館総合受付
料金|¥5,000(税込)

3日間|2016年6月3日(金)― 5日(日)

期間限定オープン

「バー・ラジオ 尾崎浩司の時」


神宮前にあった伝説のバー、初代「バー・ラジオ」。彫刻家・若林奮の手による重厚な内装とカウンターは、二期倶楽部・観季館に移築されています。その伝説的な空間が、山のシューレ期間中、尾崎浩司さんによる「バー・ラジオ 尾崎浩司の時」としてオープンします。キッチンガーデンのハーブや那須の素材を用いた特別なカクテルをお楽しみください。

時間|18時00分 ~ 23時30分
会場│観季館 バー
 


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