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山のシューレとは

山の文化は

地球という身体を巡る。

山の人間は、

自ら感じ、歩きながら、

静かに語り合う。

夏、新しい学びの場が、

那須に甦る。


山のシューレ「山の学校」は、那須山麓 横沢地区にあるアート・ビオトープ那須で、毎年、夏に開催されるテンポラリーな学校です。
各界で活躍されている方々を講師として招き、芸術や、日本学、そしてモノ作りワークショップ、自然体験ワークショップなど、日常生活を有意義に過ごしていただくためのアカデミックなプログラムを展開しています。

環境問題など多くの課題を抱えている現在において、地球市民として幅広い角度から、世界を知り、人と人との交流を通して、気づき、学び、自己啓発する―そんな「場」の創造を目指しています。
那須地域の文化・芸術・環境・教育・福祉の発展に貢献し、新たな地域振興活動となることを願っています。


山のシューレ2010テーマ

「 言葉 身体 環境 」

自然の叡知 21世紀の文化と技を考える-自然から文化へ、文化から自然へ ?



nature_3.jpg 自然は叡知を秘めています。自然は宇宙についての無限の情報を孕み、自らの内部から生命を生み、ついには人間をこの地球に送りだしてきました。人は自然の叡知を学びながら、自然を母体に成長してきたのです。しかし自らを育んできたその叡知を人間は忘れようとしています。人間を包む生命、生命を包む自然、自然を包む地球、地球を包む宇宙・・・

そうした人間世界を根底で織りなしている連鎖と関係のなかに古くて新しい叡知を見い出さねばなりません。破滅的な方向へ突き進む科学技術や経済や環境を再考し、人間の技と振る舞いを正しい道へと連れ戻すヴィジョンが切望されています。自然に潜在する膨大な知恵を救いだし、その知を通して、これまでの世界の有り方を変えてゆくことが求められているのです。

nature_2.jpg 近現代の技術文明は、自然を制圧し、支配し、不可逆的な改変をもたらすものと考えられてきました。しかし技術(テクノロジー)という言葉の語源となった古代ギリシャ語の「テクネ」は、もともと自然のなかに隠されている自然自身の本質を露わにし、輝きださせる技という意味を持っていました。技術を効率や生産性の追求、硬直化した社会制度から解放してみると、技術の内部から本来の知が目覚め、自然や生命に対して繊細で複雑な振る舞いをすることを発見できるでしょう。自由で高度な人間の技術は自然を制圧したり、破壊したりするのではなく、自然と人間の間に創造的な関係をつくりだします。技術は生命を管理したり、抑圧したりするのではなく、生命に納められている無限の知恵を引き出し、この世界に豊かな意味をもたらすものだったのです。

 21世紀に必要なことは自然が語りかけるものに耳を傾け、人間と自然の間に新しい生き生きとしたインターフェイスをつくりだすことでしょう。私たちの世界にもう一度、失われた叡知を注ぎこみ、私たちの言葉や心に慎ましさと謙虚さを取り戻し、人間と自然の壊れかけた関係を修復してゆかなければなりません。森と庭、里山の再生は人間と自然の生きたインターフェイスの格好のモデルとなるでしょう。那須の小さな森と庭からその新しい物語が始まろうとしています。

山のシューレ2010 総合監修:伊藤俊治
東京芸術大学美術学部教授

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